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画伝(第二)

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この絵は、大正天皇健康祈願満願の日に正秉が皇太子殿下を抱き東京府麹町区日比谷門内の神宮司庁東京出張所の神殿を参っているもの。絵の上に見えるのは神殿境内の全景。從一位大納言中山忠能卿同二位局が共に、東宮殿下御養育の大任を被り御身体が弱くていらした東宮殿下にお二人は憂心苦慮ばかりか千々に心を砕かれ、正秉に玉體健全の御祈願を託された。皇室の御為に尽くすべき時はまさにこの時であるとして正秉は大中臣家に伝わる物忌みを行い、謹んで祈願の命を拝した。正秉は三年間祈願し、その間、宮中からは女官が晴雨に関わらず一日もかかさず御百度をお踏みになった。その御祈願が実を結び三年目には御神徳のよって玉體がすっかり御健全になるまでに至った。満願の際には東宮殿下が御自らご参拝をなされることとなったため、総檜木にて御休憩所を新築し、正秉は意味の深い『寧靜閣』の三文字を自ら書き、これを額に掲げて御休憩所に備えた。当日は東京府の壬生知事の先導で中山從一位卿二位局宮内省侍從が神殿の階下までお供し、神殿内では正秉が神事のお共をして真心を尽くして満願奉賽をしたことは誠に恐れ多いことである。その時の事を正秉は実に恐れ多く、また感激し涙にむせび正気を失くす程であった。満願奉賽の時は、装束をはじめその他の衣類に至るまで身に付けたものを一切新調した。そして神事が終わると直ちに装束をはじめ、当日身に付けていた物は全て焼却をした。

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